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令和5年度の年末調整手続きについて

2023年11月6日掲載

 年末調整の時期が近づいて参りました。

 令和4年分から令和5年分の変更点については下記の通りとなります。

 ① 非居住者である親族についての扶養控除の適用要件の改定

 令和5年1月以後より、扶養控除の適用対象者(合計所得金額が48万円以下である者に限られます。)から、日本国外に居住する親族のうち30歳以上70歳未満の者が除外されます。ただし、30歳以上70歳未満であっても、次の1.から3.のいずれかに該当する者については扶養控除の適用対象者となります。

  1.  留学により国内に住所及び居所を有しなくなった者 
  2.  障がい者
  3.  その年において生活費又は教育費に充てるための支払を38万円以上受けている者

 

 ② 扶養控除等(異動)申告書の様式の一部変更

 「16歳未満の扶養親族」欄の下に「退職手当等を有する配偶者・扶養親族」欄が追加されました。

 この項目は、配偶者や扶養親族の「合計所得金額」に、退職所得金額を含むかどうかが、所得税と住民税との間で異なるという背景から追加されました。


 当事務所では、11月から関与先様へ順次年末調整のご案内をお渡ししております。

 年末調整手続きについて、不明点がございましたら当事務所の担当者にお気軽にご相談ください!

年末調整手続きで受けることができる所得控除とは

2022年12月2日掲載

 2022年も12月に入り、年末調整の時期もだんだんと近づいてきました。

 今回は、年末調整手続きで受けることができる所得控除について簡単にご紹介します。


 年末調整では、15種類ある所得控除(※1)のうち、雑損控除、医療費控除、寄附金控除(ふるさと納税など)の3つの所得控除は受けることができません。

 したがって、上記3つの所得控除を受けるためには、原則確定申告が必要となります。ただし、ふるさと納税についてはワンストップ特例(※2)を申請した場合には年末調整のみで控除を受けることができます。

 また、住宅借入金等特別控除(いわゆる住宅ローン控除)については、1年目では確定申告が必要となり、2年目以降は年末調整手続きで済ませることができます。

 (※1) 15種類ある所得控除(青色は年末調整では受けることができず、確定申告でのみ受けることができます)

  雑損控除医療費控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、地震保険料控除、寄附金控除、障がい者控除、寡婦控除、ひとり親控除、勤労学生控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、基礎控除

 (※2) ワンストップ特例制度

  申請書類に必要事項を記入して、所定の期日までに寄付した自治体に送るだけで寄附金控除を受けることができる制度です。ふるさと納税を行う自治体の数が5団体以内である場合に限られます。寄付先の自治体からお住まいの自治体へ控除情報が通知され住民税の控除を受けることができます。詳しくはこちら


 年末調整手続きについて、不明点がございましたら当事務所の担当者にお気軽にご相談ください!

インボイス制度対応への準備を進めましょう!

2022年11月2日掲載

 2023年10月1日より、インボイス制度が始まります。

 インボイス制度とは、売上の際に受け取った税額から仕入の際に支払った税額を差し引く(仕入税額控除)の適用を受けるための新たな方式です。

 これまでは、帳簿や請求書の保存のみで仕入税額控除の適用を受けることができました。

 しかし、インボイス制度導入後は、帳簿や請求書のみではなく、税務署長の登録を受けた場合に事業者に通知される登録番号等が付された請求書や領収書など(インボイス)の保存も必要になります。

 今後はインボイス制度への対応として、発行側としての対応と受取側としての対応の両方が必要になります。

 2023年10月1日からインボイスを交付するためには、原則、2023年3月31日までに登録申請手続きを行う必要があります。


 当事務所では、10月初めの3日間、免税事業者である関与先様向けに、インボイス制度に関する確認および説明を個別に行いました。

 事務所までご足労いただきました関与先様には感謝申し上げます。

 当事務所では、年内の登録手続き完了を予定しており、順次登録手続きを進めております。

 関与先様でインボイス制度について、いまだご不明点がございましたら当事務所の担当者にお気軽にご相談ください!

年末調整手続きを電子化しましょう!

2022年10月18日掲載

 2020年10月から、「マイナンバーカード」を活用した「年末調整手続きの電子化」がスタートしています。

 マイナンバーカードがあれば、年末調整に必要な控除証明書等のデータを「マイナポータル」から一括で取得できます。

 さらに、PXまいポータルを利用すれば、保険料控除申告書へ自動入力でき、データで提出できます。

 年末調整手続きを電子化すると、以下のメリットがあります!

 従業員: 

  • 生命保険料控除などの控除証明書等の内容を申告書に手作業で記入する手間が省け、書類でのやり取りも不要に。


  経理担当者: 

  • 入力や検算等の作業が簡素化され、書類の保管も不要(データで保存)に。
  • 給与計算ソフト(PX等)の利用で従業員の年税額の計算等がかんたんに。

 (マイナポータルと連携した年末調整手続について、詳しくはこちら


 さらに、PXまいポータルを活用すると以下のメリットがあります!

  • 申告書へ控除証明書データを自動入力
  • 提出状況を一覧管理(提出の催促も差戻もメールで通知)
  • 変更箇所は色付きで確認可能(チェックが効率的に)
  • 年末調整の結果や源泉徴収票をスマホやパソコンでいつでも確認可能に など

 (PXまいポータルについて、詳しくはこちら


 マイナンバーカードの取得には、申請から交付まで1~2カ月かかります。そのため、従業員にマイナンバーカードの取得を早めに勧めましょう。

 年末調整手続きの電子化について、不明点がございましたら当事務所の担当者にお気軽にご相談ください!